クマっち「楽天SCHDとSBIのSCHDって、名前は似てるけど何が違うの?どっちを買えばいいのか分からなくて」




「私も気になって調べました。違いは、もっと手前の細かいところにありました」
楽天SCHDとSBI・SCHDは、どちらも米国の高配当ETF「SCHD」に連動する円建ての投資信託です。
この記事は、どちらかを勧めるものではなく、信託報酬・分配金・買える証券会社の3点で違いを整理する内容です。読み終わるころには、自分はどちらを選べばいいか判断する材料がそろうはずです。
30秒でわかる結論|違いは3つだけ



先に結論から言うと、楽天SCHDとSBI・SCHDの違いは実質的に3つだけです。中身はどちらも同じSCHDに連動していて、為替ヘッジなし・購入時手数料なし・NISA成長投資枠のみという基本条件も共通だからです。
3つの違いを、次の表で並べて見ていきましょう。
| 比べる項目 | 楽天SCHD | SBI・SCHD |
|---|---|---|
| 実質信託報酬(税込) | 年0.1238%程度 | 年0.1227%程度 |
| 分配の決算月 | 2・5・8・11月 | 3・6・9・12月 |
| 買える証券会社 | 楽天証券のみ | SBI証券/三菱UFJ eスマート証券/松井証券 |
出典:楽天投信投資顧問 交付目論見書/SBIアセットマネジメント 交付目論見書
つまりコスト面はほぼ差がなく、選ぶポイントは「ふだん使っている証券会社」と「分配金をいつ受け取りたいか」に絞られます。




「じゃあ、もう楽天証券を使ってるなら楽天SCHDでいい、ってこと?」




「基本はそう考えていいと思います。ただ、SBIには分配を絞って再投資に回すタイプもあるので、そこだけは知っておくと選びやすいです」
共通点|どちらも米国ETF「SCHD」に連動する円建て投資信託



仕組みは2本ともほぼ同じで、正体は「ETF」そのものではなく「投資信託」です。株のように取引所には上場しておらず、値段が決まるのは1日1回だけです。
どちらも「ダウ・ジョーンズ US ディビデンド100インデックス」という指数に連動するSCHDを組み入れていて、為替ヘッジは行いません。
- 連動先:どちらもSCHD(ダウ・ジョーンズ US ディビデンド100インデックス)
- 為替ヘッジ:なし(円高になると基準価額が下がる要因)
- 購入時手数料・信託財産留保額:どちらもなし
- NISA:成長投資枠のみ(つみたて投資枠は対象外)
このように、値動きのもとになる中身は実質的に同じです。だからこそ、次に見る信託報酬や分配金といった「まわりの条件」で選ぶことになります。
本家SCHDの仕組み(どんな指数に連動し、どんな基準で銘柄を選ぶのか)は、こちらの記事で詳しく解説しています。







「中身が同じなら、正直どっちでもよさそうに聞こえるけど…」




「実際、そこが出発点です。そのうえで、細かい条件の違いが自分にどう効くかを見ていく感じですね」
信託報酬を比べる|差はごくわずか、実質ほぼ互角



信託報酬は実質でほぼ横並びで、差は年0.0011%(100万円を1年持って約11円)にとどまります。
ここまで近いのは、2本とも中身が同じ米国ETF「SCHD」だからです。SCHDそのものにかかる経費(年0.06%程度)へ、日本側の運用会社の取り分を薄く上乗せしただけの構造が共通しています。
出典:Schwab Asset Management SCHD公式ページ
| コストの種類 | 楽天SCHD | SBI・SCHD |
|---|---|---|
| 実質信託報酬(税込・目論見書) | 年0.1238%程度 | 年0.1227%程度 |
| 直近の総経費率(実績) | 0.19% | 0.13% |
出典:楽天投信投資顧問 交付目論見書/SBIアセットマネジメント 交付目論見書
表面上の信託報酬はほぼ同じですが、実際にかかった費用の合計(総経費率)は、直近だとSBI・SCHDのほうが低めに出ています。
コストだけで優劣を決める差はほぼありません。気になる場合は、半年ごとに公表される運用報告書で総経費率の推移を見比べるのがおすすめです。




「表面の数字は同じでも、実際にかかったお金はちょっと違うんだね」




「そうなんです。ただ差は小さいですし、これから変わっていく数字なので、私は今のところ気にしすぎないようにしています」
分配金を比べる|決算月のズレと、SBIの「年1回決算型」



分配の回数は年4回でそろっていますが、決算のタイミング(分配金が計算される月)は両者でずれています。とはいえ毎月コツコツ積み立てるだけなら、このズレで損得が生まれることはありません。
決算月を気にするのは、分配金を受け取る月を分散させたくて2本を組み合わせる場合くらいです。




「決算月がずれているのは、なにか理由があるの?」




「楽天SCHDは決算月(2・5・8・11月)の25日です。SBI・SCHDはもともと各19日でしたが、2025年8月に28日へ変更され、以降は決算月(3・6・9・12月)の28日になっています。SBIはSCHD本体の配当が3・6・9・12月の下旬に入るので、その直後に分配できるように決算日をずらしたそうです」
| ファンド | 第1回 | 第2回 | 第3回 | 第4回 | 第5回 | 設定来累計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽天SCHD | 85円 | 70円 | 80円 | 85円 | 90円 | 410円 |
| SBI・SCHD | 0円 | 62円 | 85円 | 90円 | 95円 | 332円 |
出典:楽天投信投資顧問 交付目論見書/SBIアセットマネジメント 交付目論見書/SBIグローバルアセットマネジメント ニュースリリース(2025年8月13日)
SBI・SCHDの第1回が0円なのは、設定直後で分配のもとになる利益がまだ少なかったためです。その後は増えて、直近は楽天SCHDと近い水準になっています。
分配金がいつ・いくら入るか、税金はどうなるかは、楽天SCHDについてこちらの記事で詳しく整理しています。



分配を受け取らず増やしたいなら、SBIの「年1回決算型」
SBIには、同じSCHDに投資しながら分配を絞って再投資に回す「年1回決算型」もあります(2025年9月設定)。
出典:SBIグローバルアセットマネジメント ニュースリリース(2025年8月13日)
分配で外に出さず、その分を再投資に回して複利で伸ばしたい人向けの設計です。楽天SCHDには、こうした再投資重視のタイプはありません。
「今の分配金より将来の増やしやすさ」を重視するならSBIの年1回決算型が選択肢になります。分配金を実際に受け取る体験を重視するなら、年4回タイプ(楽天SCHD/SBI・SCHDのどちらか)が向いています。




「分配金が出ないと、持ってる実感がうすくならない?」




「そこは好みだと思います。私は『配当金ぐらし』を体験してみたくて分配ありを選びましたが、増やすことだけを考えるなら分配なしのほうが合理的です」
買える証券会社とポイントの違い|楽天証券 vs SBI証券



楽天SCHDとSBI・SCHDは、運用会社が販売先の証券会社をしぼった「専用ファンド」です。楽天SCHDは楽天証券のみ、SBI・SCHDはSBI証券・三菱UFJ eスマート証券・松井証券の3社で取り扱いがあります(松井証券は2026年9月14日から取扱開始)。他社では取り扱っていません。商品は同じなので、効いてくるのは「いつも使っている口座でそのまま買えるか」という手間の差だけです。
出典:楽天投信投資顧問 ファンドページ/SBIアセットマネジメント 販売会社一覧
ただし低コストのファンドは付与率が低めに設定されることが多く、率はファンドや時期で変わります。最新の付与率は各証券会社の公式ページで確認してください。




「楽天証券とSBI証券の両方を持っていたら、どっちで買うのがいい?」




「私ならメインで使っているほうにそろえます。記録も管理も1か所にまとまって、あとがラクなので」
結局どちらを選べばいい?|使っている口座で決めていい



結局のところ、選び方はシンプルです。楽天証券を使っているなら楽天SCHD、SBI証券・三菱UFJ eスマート証券・松井証券のいずれかを使っているならSBI・SCHD。これで問題ありません。
中身が同じSCHDで、信託報酬の差もごくわずかだからです。分配金の決算月は違いますが、受け取れる回数は同じ年4回です。
どうしても迷うなら、次の3つで考えると決めやすいです。
- 分配金を受け取る月を分散したい → 2本持ちにして決算月をずらす
- 分配金より将来の増やしやすさ重視 → SBIの年1回決算型
- とにかく手間を減らしたい → いま使っている証券会社で買えるほう
「どっちが正解か」を突き詰めるより、「口座を分けてまで乗り換える必要は薄い」と考えておくほうが、気持ちよく続けられます。
楽天SCHDを選んだ経緯や、高配当は「損」と言われる中であえて選んだ理由は、こちらに書いています。



ETFそのもの(SCHD・VYM・HDV・SPYD)を比べたい場合は、こちらの記事も参考になります。







「両方持つのって、アリなの?」




「アリだと思います。決算月がずれているので、2本持てば年8回、分配金を受け取るタイミングを作れます。ただ管理はその分ふえます」
まとめ|中身は同じ、違いは「証券会社」と「分配の設計」



この記事では、楽天SCHDとSBI・SCHDを、信託報酬・分配金・買える証券会社の3点で比べてきました。
この記事のポイントを振り返ります。
・中身はどちらも同じ米国ETF「SCHD」。連動指数・為替ヘッジなし・NISA成長投資枠のみは共通
・実質信託報酬は楽天0.1238%/SBI0.1227%程度でほぼ同じ。直近の総経費率は楽天0.19%/SBI0.13%(対象期間が違い、変動する)
・分配は年4回。決算月は楽天が2・5・8・11月、SBIが3・6・9・12月(SBIは2025年8月に19日→28日へ変更)
・買えるのは楽天SCHD=楽天証券のみ、SBI・SCHD=SBI証券/三菱UFJ eスマート証券/松井証券(2026年9月14日〜)
・SBIには分配を抑えた「年1回決算型」もある。楽天SCHDにはない
・筆者(ふくりん)は楽天証券で楽天SCHDを積立中。SBI・SCHDは非保有
中身が同じなので、基本は「いま使っている証券会社で買えるほう」で十分です。乗り換えを考えるより、続けやすさを優先するのがおすすめです。
まずは自分の口座で買えるのはどちらかを確認し、少額から積み立ててみるところから始めてみてください。
本家SCHDの中身をもっと知りたい方は、こちらもどうぞ。



いま使っている証券会社で買えるほうを、無理のない金額で。まずはそこからで十分です。
出典
- 楽天投信投資顧問「楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」交付目論見書(使用開始日2026年5月26日/決算日=2・5・8・11月の各25日〈休業日は翌営業日〉、実質信託報酬 年0.1238%程度〈税込〉、総経費率0.19%〈2025年8月26日〜2026年2月25日〉、分配実績、購入時手数料・信託財産留保額なし、NISA成長投資枠のみ):rakuten-toushin.co.jp(PDF)
- 楽天証券「楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」ファンド詳細ページ(設定日2024年9月18日、取扱は楽天証券):rakuten-sec.co.jp
- SBIアセットマネジメント「SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」交付目論見書(使用開始日2026年7月1日/設定日2024年12月20日、決算日=3・6・9・12月の各28日〈休業日は翌営業日〉、実質的な負担 年0.1227%程度〈税込〉、総経費率0.13%〈2025年9月30日〜2026年3月30日〉、分配実績、購入時手数料・信託財産留保額なし、NISA成長投資枠のみ):sbiam.co.jp
- SBIアセットマネジメント「SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」販売会社一覧(SBI証券/三菱UFJ eスマート証券/松井証券。松井証券は2026年9月14日取扱開始):sbiam.co.jp
- 松井証券「SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」取扱開始のお知らせ(2026年8月26日発表・2026年9月14日取扱開始):matsui.co.jp
- SBIグローバルアセットマネジメント ニュースリリース(2025年8月13日)「『SBI・S・米国高配当株式ファンド』年4回決算型の決算日見直しと年1回決算型の追加設定のお知らせ」(決算日を各19日→各28日へ変更、年1回決算型を2025年9月12日設定・実質的な負担 年0.1227%程度):sbigroup.co.jp
- 数値は2026年9月時点。分配金額・信託報酬・総経費率・取扱会社は今後変更される可能性があり、将来の成果を保証するものではありません。
本記事は情報提供が目的で、特定の商品の購入を勧めるものではありません。数値や制度の扱いは変わる可能性があり、投資の判断はご自身の責任でお願いします。







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